第103回 「中学受験」は親の受験

「中学受験」は親の受験

 

沖縄県立中学入試まで、あと1か月となりました。親戚や知人の方から受験の話を聞く機会も増えてきたのではないでしょうか。受験シーズンが近づくと、『子どもが「受験をしたい」と言うので塾を探しています』という問い合わせをいただきます。その際、真っ先に保護者様はどういうお考えなのかをお聞きするようにしています。なぜなら、「子どもの受験したい」はどれほどの真剣度か分からないからです。

 子どもから主体的に受験に臨もうという姿勢は評価しますが、その時の「受験をしたい」は必ずしも「厳しい環境で勉強をしたい」という訳ではありません。友だちが塾に通っている姿を「羨ましい」と思うような軽い気持ちの場合があります。「友だちが野球をやっているから僕もやってみたい」「友だちがバレーを習っているから私も習いたい」と同じ感覚です。

 習い事ならば、とりあえず挑戦させてみて、やりたいことだけ続けていけばいいのでしょう。しかし、受験はそうはいきません。当たり前のことですが、受験は中学だけではありません。高校、大学、就職や資格と続いていきます。もし、中学受験をそのスタートにするならば、絶対挫折をさせてはいけません。

 子どもは受験の知識や経験は皆無です。中学受験で初めて、「予想を超える宿題、頻繁に行われるテスト、そしてその結果による順位付け」を経験します。その内容は学校とは比べものになりません。楽しいことの方が少ないのが現実です。それでも子どもたちが途中で投げ出さないのは、親が日々協力し、叱咤激励しているからに他なりません。

 よく言われることですが、「中学受験」は親の受験です。中学受験の責任はすべて親にあります。その覚悟が親にないと、いとも簡単に挫折してしまいます。まずはよく検討なさってください。こんなことを言うと、私にとって得にならないのは分かっておりますが・・・。

 私なりに検討すべきと思うことをまとめておきます。

 【検討すべき事項】

・我が家の教育方針とは何か

・「○○中学合格」だけを目標とせず、合格後は何を目標にさせるのか

・大学(学部)はどこを目指すのか

・どんな大人になって欲しいのか

 

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