第43回 中学入試 ~なめたらあかん!その②~

中学入試 ~なめたらあかん!その②~

 今回は前号で紹介した開邦・球陽中に関する質問について、一部補足説明をさせて頂きます。(良かったら前号からお読みなって下さい)

(1)内申点(学校の成績)はどれくらい必要か?

 内申点の良し悪しは合格にほとんど関係ありません。理由は小学校の内申点そのものが、受験で合否を決めるための評価として使えないからです。たとえば、中学校や高校では、各教科の先生が教科ごとに内申点をつけます。しかし、小学校の場合は、担任の先生ひとりがそれを行います。これでは担任ひとりの評価がすべてとなり、客観性があるとは言えません。さらに、小学校では定期テストもなければ、席次も出しません。つまり、小学校の内申点とは、そもそも他者との優劣を決めるようなものではないのです。

 では、なぜ内申点の提出を求められるのか。これは内申点を記録した調査書には、遅刻や欠席の数、問題行動なども記載されています。これらを確認することが目的だと思います。

(2)面接で落ちることはあるのか?

 相当態度に問題があればダメかもしれません。就職の面接ならばいざ知らず、小学生なら緊張してうまく答えられないのは当たり前のことです。普通にしていれば大丈夫。もっとも屋宜塾でも面接の練習はしています。それは子供たちが緊張しないようにするためです。

(3)そろばんや数検は受験算数に通用するのか?

 そろばんは計算だけに特化したもので、算数の一部に過ぎません。数検も基礎の部分では通用するものもありますが、受験算数の応用までカバーできるものではありません。受験には受験算数の勉強が必要です。

(4)賞状の数は有利になるのか?

 賞をたくさん取っても、当日の試験の結果が悪ければ合格はできません。開邦・球陽中はともに、本人が申請すれば試験の結果を教えてくれます。屋宜塾の生徒にも結果を確認させていますが、点数以外で合否が決まったような例はこれまで一つもありません。

 中学受験は普通のお勉強では通用しません。本格的な受験勉強が必要です。入試の出題は小4の範囲から始まります。親子で充分な準備をし、努力を重ね、合格に必要な得点を取る以外に合格できる術はありません。入試問題を一見すれば、すぐに分かって頂けると思います。

 何事にも甘く考えず、最善の方法をお考え下さい。