琉球新報Styleに掲載されました。

塾長のインタビュー記事が琉球新報Styleに掲載されました。

琉球新報Styleはこちらです。

https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-324988.html

以下は、掲載記事の引用です。

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今年4月、県立開邦中学、球陽中学が開校しました。初年度の入試は開邦が募集定員40人に対し479人が挑み、その倍率は11・98倍!球陽も同じく40人の定員に対し385人が受験。こちらも9・63倍の狭き門となりました。「わが家は中学受験と関係ない」と思っていたけど、県立進学校が中高一貫校となったことや周りに受験する人が増えたことで、興味を持ち始めた人も多いのでは。中学受験した方がいい?しない方がいい?その判断のヒントを紹介します。

◆学習習慣形成、自己成長につながる


昨年の開邦中の入試。答案用紙に氏名を記入し試験開始に備える受験生ら=2015年12月、南風原町の県立開邦中学

中高一貫校は高校受験をすることなく6年かけて生徒を育てます。学力が同質な子が集まるため、教師は授業を進めやすく、考えさせる授業ができるなどの特色があります。大学受験を突破する力をつけやすいことも“強み”の一つ。

とはいえ、受験するにはそれなりの対策が必要。小学生で受験勉強をすることのメリットはどんなことでしょうか。

「家庭学習の習慣が身につきます」。こう話すのは中学受験塾の老舗「屋宜塾」の屋宜成芳(しげよし)塾長です。「中学生になると部活や友達つきあいと忙しくなる。思春期でもあり、親との関係も難しくなってくるので、学習の習慣をつけようと思っても簡単じゃない。その点、低年齢は学習の習慣はつきやすい。しかし、習慣づけようとしても目標がないと継続できない。『中学受験する』という具体的な目標があれば続けられます」

私立中高一貫校に毎年多数の合格者を出しているガゼットの松原広喜さんは、知識が増えることと自己成長できることをメリットに挙げます。「苦手なこと、面倒くさいことを乗り越える成長の機会になります。努力の成果が見えたときに楽しさ、努力することの喜びを実感できます」

◆ポイントは受験をどうとらえるか


受験に向けて家でも勉強。6年生なると勉強量はぐっと増える

デメリットはないのだろうか。

屋宜塾長は「合格をゴールにするなら、デメリットしかない」と断言。「不合格だった場合『自分はだめだ』と思い、折れてしまう。逆に合格しても『自分は天才』と思い上がってしまう。受験や合格は通過点にすぎない。大事なのは優秀な小学生にすることではなく、立派な大人にすることです」と強調します。

松原さんは「あえて言うなら」と前置きし「自由時間が少なくなることです。でもそれも自己成長の時間という発想になれば脱却できます」とアドバイス。

一方、沖縄国際大学の三村和則教授(教育方法学)は中高一貫校の意義を評価しつつ、「小学校中学年、高学年は『ギャングエイジ』と呼ばれ、親や教師と離れ仲間だけでつるむ時期。そこでルールや人間関係など疑似社会を体験します。この時期を豊かに過ごすことが精神的自立につながっていきますが、その体験が少なくなることが懸念されます」と指摘します。

琉球大学教育学部の平田幹夫教授は「体験から学ぶことが児童期には必要。受験勉強でその時間が取れなかったのなら、中学入学後、週末は家族で北部に行くなど、受験で失った家族の時間を作る必要がある」と話しました。

受験をよい機会にするのも逆にするのも、保護者の考え方、子どもとの関わり方次第と言えそうです。次回(8月1日公開予定)は受験に向く子ってどんな子?小学校の勉強との関連についてお伝えします。