第41回 不思議なねじれ ~開邦中倍率8倍、開邦高定員割れ~

不思議なねじれ ~開邦中倍率8倍、開邦高定員割れ~

皆さんもご存知のように、開邦中・開邦高ともに難易度の高い受験校です。開邦中の募集定員は、40名から80名に増えたにも関わらず、高い志願倍率(約8倍)を維持しています。世間の注目度・期待度は少しも衰えていません。

さて、開邦中に進学するということは、当然開邦高へ進学するということです。だから、普通は開邦高に進学したいから、開邦中に進学するのではないでしょうか。

ところが、今年3月の開邦高入試は大幅な定員割れ(18名)を起こしました。しかも、この中3(卒業生)は小6の時に、開邦中の受験が始まった初年度の学年です。その当時の開邦中の志願倍率は13倍!これは驚異的な数字と言えます。合格できなかった子供たちは、きっとリベンジを誓って勉強し、開邦高へ再びチャレンジしてくるものと予想していたのですが、結果は全く逆でした。

開邦中には行きたかったけれども、開邦高は諦めたということなのでしょう。県立の中高一貫校が増えたことで、沖縄県の子供たちの意欲向上、学力向上を期待していましたが、このままではむしろ意欲格差、学力格差が益々広がっていくようで、県民の一人として本当に心配になります。

本来、人生は成功より失敗から学ぶことが多いはずです。開邦中受験に失敗した皆さん、またその保護者の皆様、失敗をなかったものにする(受けなかったことにする)のではなく、悔しさをバネにできるようになりましょう。まだまだ、「学力の道」は開けます。諦めてはいけません!