「うちの子はまだ小さいんですが、今のうちから何をさせておいた方がいいですか?」(探究心を育てる編)
屋宜塾は中・高受験進学塾ですが、不思議なことにこの手の質問は1年に1回はあります。先日もパンフレットを取りに来られた親御さんにお子さんの学年を尋ねると、「来年から幼稚園です」とのこと。早くから熱心に研究をされている親御さんを見ると、本当に頭が下がります。
実は、私は門外漢ながら、幼児教育について以前から書いてみたいと考えていました。おそらく、多くの方は幼児教育と言えば、そろばん、英会話、低年齢児用の学習塾などの先取り学習を思い浮かべられると思いますが、私の考える最も必要な幼児教育はこれらではありません。
私がこれまで見てきた優秀な子供に見られる共通の性質は、「探究心」を持っていることです。これらの子供たちは、大人の難しい話や政治、科学、国際的なニュースなどに関心が高く、私がする難しい話も楽しそうに聴く素養を持っています。この探究心は先取り学習をするだけで養われるものではありません。
探究心を育てる最も効果的な方法は、いろんな体験をさせることだと思います。例えば、夏休みの週末は様々なイベントに参加させてみる。そのほとんどは無料か、安価なものが多いと思います。また、旅行をするなら、日程や行き先をいっしょに計画し、現地では子供にガイドをさせてみる。列車のキップも子供に買わせてみてはいかがですか。とにかく、子供が興味を持つことなら、率先して親が付き合ってあげることです。
広い世界にアクセスし、知る喜び、学ぶ楽しさを知った子供は、将来、勉強もさほど苦にしないことでしょう。
「なぜ、勉強しないといけないの?」、親ならいつかこの質問に対峙しないといけない日が来ます。そんなことも聞かない、学ぶ楽しさを知っている子供に育って欲しいですよね。
次回は、すべての学力の源泉とも言える、「読解力」をテーマにお話しようと思います。