第99回 「成功体験」という宝物

「成功体験」という宝物

 

長い受験勉強で気持ちが続かず、途中で挫折するということは珍しくありません。気持ちを切らさず、挫折しないためには何が必要なのでしょうか。

 私はたくさんの「成功体験」だと思っています。

 難しい算数の問題と何時間も格闘して解けた経験。テストのために遅くまで勉強して満点を取った経験。泣きながらも宿題をやり遂げた経験。そういった自分の力で成し遂げたという「経験」が「自信」となり、簡単にはあきらめない「原動力」になっていくのではないでしょうか。

 お子さんが受験勉強に挫折しそうになった時、親はどうすればいいのか悩みます。励ましてみたり、突き放してみたり、試行錯誤の連続だと思います。その中で親の接し方の正解は人それぞれかもしれませんが、私は「何らかの形で成果が出るまで、親がとことん勉強に付き合ってみること」を勧めています。その時の成果とは、テストの点数だけを言っている訳ではありません。塾を休まない、宿題を忘れないことだって立派な成果です。小さな目標であってもやり遂げたという経験を積み重ね評価してあげるだけで、自ずとお子さんは変わっていくと思われます。

 受験勉強に挫折してしまうのは、お子さんの心が弱いからではありません。「やればできる!」という気持ちになれず、自信がないせいだと思います。だからこそ、お子さんと一緒になって「成し遂げるという成功体験」をひとつずつ増やしてあげてください。

 焦らずじっくりとお子さんの成長を楽しんでいきましょう!