第65回 「ドラゴン桜2」から見える『自責』の大切さ

「ドラゴン桜2」から見える『自責』の大切さ

 

4月からスタートしたドラマ「ドラゴン桜2」をご覧になっていますか。このドラマにはたくさんの受験テクニックや勉強法が紹介されており、これらが視聴者に受けているようです。私も受験に携わる人間として、いろいろと共感しながら見ています。

ドラマの第1話で主人公が「自分を変えられるのは自分しかいない。自分で目を覚ますしかない」と語るシーンがあります。その通り!思わず手を叩きました。受験では、この姿勢(=『自責』)を育てることが最初の第一歩です。そのため、このドラマでも第1話に登場しているのでしょう。だれであれ他人が根本から人を作り替えることはできません。この『自責』の気持ちがなければ、「辛い受験勉強の中で何とかして己を磨こう」とならないのです。

一方で、自分以外の何かに「○○が悪いから」と責任を転嫁する人がいます。成績が悪くなると「学校や塾が悪い」「教える先生が悪い」「周りの子供が悪い」などと考えてしまう、こういう姿勢を『他責』と言うらしいです。お叱り覚悟で申し上げれば、とどのつまり、子供の成績が悪いのは本人に問題があるのであって、ひいては勉強をさせていない親に問題があるのです。そして、その責任はすべて子供本人と親がかぶる訳ですから、だれかのせいにしても結局は救われません。

少し言葉が過ぎましたね。しかし、『他責』の前に『自責』が大事なことは、ご理解頂けると思います。何事も自らが反省し、できる限りの工夫や努力を重ねてから、それでもうまくいかなければ、他人の手を借りるというのが道理です。それを真っ先にだれかのせいにしているようでは、正しい解決に向けた第一歩目から間違っていると思います。

例えば、「字を丁寧に書かない」、「筆算をしない」、「間違った問題のやり直しをしない」、「なかなか家で勉強しない」、という子供がいるとします。もし、これが自分のお子さんならば、どうしますか。先生に助けを求めても、なかなか根本的な解決には至らないかもしれません。おそらく先生もとっくに注意していることでしょう。だからこそ、親が「直さないと子供が困る、直るまでとことん付き合うしかない」と考えて欲しいのです。こういう姿勢の親御さんならば、きっと子供も救われます。私も知恵を出し惜しみせず、とことん付き合いますよ。