第10回  受験で燃え尽きないために

受験で燃え尽きないために

受験で合格した場合、勉強は合格前よりも合格後の方が大変です。なぜなら、今度は合格した人たちだけで競争しなければならないからです。学校は合格者全員に分かりやすい授業をしてくれません。気を抜けば、すぐ授業についていけなくなる子もいます。

折角合格したにも関わらず、受験で燃え尽きているようでは、元も子もありません。

受験で燃え尽きる原因はいくつか考えられますが、多くは子供が『追い詰められた』感を持っていることだと思います。子供は受験が苦しみになってしまい、合格によってその苦しみから解放され、ほっとして『心のエンジン』を止めてしまうのでしょう。

そして、追い詰めているのは、大抵の場合、周りの大人(親や塾の先生)たちです。子供を追い込まず、落ち着いて勉強できる環境づくりが大切です。

そのためには、まず親が自分自身の言動に気を付けることです。ここではNGワードをいくつか紹介しておきます。

<NGワード>

「こんなのも出来ないのか」

「合格したら勉強しろって、もう言わないよ」

「落ちたら……はさせない」

「落ちたらお母さん(お父さん)は恥ずかしい」

「近所の中学校は荒れている」など

 合格はゴールではありません。受験はあくまでも勉強するための目標であり、立派な大人になるための通過点です。そのことを決して忘れずに、お子さんと接してあげましょう。