第85回 「家庭学習は1日1時間を目標に」

「家庭学習は1日1時間を目標に」

 

「自習室はありますか?」というお問い合わせをよく承りますが、その際に付いてくる枕詞は、「家では勉強しないので・・・」です。小さな弟や妹がいて、家の中では集中できないというご家庭もあるでしょう。しかしながら、それ以外の理由(スマホ、ゲーム、漫画)であれば、それは言語道断です!

 「家では勉強しない」ということの根本の問題は、「家では勉強しないを容認している」ことです。

 仮に小さなお子さんがいる家庭でも、お子さんが集中できる環境をせめて1日1時間くらいは確保できないでしょうか。受験学年でもない限り、1日1時間以上の勉強時間が必要かと言えば、答えは「ノー」です。

 こちらもお子さんが忙しいのは百も承知しております。学校あり、塾あり、習い事や部活あり、帰宅後は学校の宿題・・・etc。実は自習室を利用するほどの暇がないのが実態です。

 したがって、1日1時間も家庭学習ができているならば上出来だと思います。それを毎日欠かさず続けることは、誰にでもできることではありません。塾の自習室で何時間も勉強させようなんて考えるよりは、家庭で1日1時間を目標に勉強させることのほうが、移動時間などを考えれば、よっぽど効率的ではありませんか。

 とはいえ、屋宜塾でも受験学年には教室を自習室として開放していますし、その他の学年にも授業開始30分前から教室を開放しています。その時間を活用して、来るやいなや忙しく鉛筆を動かしている子どもたちがいます。「今日の宿題を慌ててやっているんだろうなぁ」と思ってはいますが、「宿題は家でやりなさい」なんて叱ったりはしませんよ。