第56回 勝ち負けよりも大事なこと ~甲子園より学ぶ~

勝ち負けよりも大事なこと ~甲子園より学ぶ~

高校野球の交流試合をご覧になられましたか。春の選抜に選ばれた32チームが甲子園に招待され、試合の様子もテレビで放映されました。トーナメント戦ではないため、優勝もありません。たった1試合を行うだけです。

私も何試合か視聴しました。従来のように、勝ち負けが次に繋がる訳でもないので、試合の緊張感はやや欠けるのかと思いきや、見応えのある試合がいくつもありました。勝ったチームはまるで優勝したかのように盛り上がり、負けたチームはその場で崩れ落ち、泣きじゃくる球児までいました。

コロナ禍の中、さまざまなスポーツ行事が中止や延期を余儀なくされています。高校野球だけが特別扱いされ、実施を強行したかのような、厳しい批判もあったように聞いています。球児の姿を見れば、どちらが正しかったのかすぐ分かるのではないでしょうか。

勝ち負けではなく“やり遂げる”ことが、子どもの成長にとって最も尊い経験です。球児の姿を見て、そのことを改めて学んだ気がしました。この交流試合は、“やり遂げる”ことのけじめとして、球児にはかけがえのない経験となったことでしょう。

 

受験もしかりです。

 

勝ったり負けたり、一喜一憂しながら、受験という試合を最後までやり遂げる。やり遂げた先には、勝ち負けだけでは得られないものが必ずあります。これをやり遂げた子どもたちの将来は、きっと大丈夫です!