第87回 「反省より修正を」

「反省より修正を」

 

親が子どもを叱る時、決まり文句となるのが「反省しなさい」です。親が反省を促し、子どもがしおらしい態度を見せれば、それで一件落着。しかしながら、テストの結果が悪いような場合、このような「反省」を繰り返したとしても、なかなか効果は上がりません。

 テストの結果が悪い時、子どもの言い分は次のような感じになります。

<子どもの言い分>

・頑張ったができなかった。

・思ったより難しかった。

・勉強したところがあまり出なかった。

・ミスをしてしまった。

 このような感じで、根本的な原因究明には至りません。そのため、また同じことを繰り返してしまいます。なぜ頑張ったのにできなかったのか、どうしてミスをするのか、一緒に考えてあげる必要があります。

 <親の立場からチェックしてみる>

・子どもの宿題のやり方に問題はないのか。

・できなかった問題が本当にできるようになったのか。

・テスト中の見直しはどうしているのか。

このように修正点を洗い出す作業を行ってみることです。一回言ったくらいでは、簡単に直りませんので、定着するまで根気よく指摘してあげましょう。

「今日の試合の課題を修正して、良い準備をしながら、次の試合に臨みます」

 これはサッカー選手の試合後のインタビューでよく聞くセリフです。常々感心しながら聞いています。アルゼンチン代表のメッシ選手ですら、昨年のワールドカップのインタビューで、「修正」と「準備」を繰り返し口にしていました。

 「反省」より「修正」、そして次への「準備」を怠らないこと。そうすれば必ず結果は変わってくると思います。