英検を受験に生かすためには
大学入試で予定されていた英語の民間試験の導入が見送られました。本当にできるのかと懐疑的に見ていたのですが、やはり無理があったのでしょう。そもそも英検と受験英語はちがいます。今回は私の経験も踏まえ、英検と受験英語のちがいをテーマにお話しします。
これまでも英検に関する相談はたくさんありました。そのほとんどが英検を受験にどう生かせるのかというものです。例えば、英検3級の合格基準は、中学卒業程度ということになっています。すると3級を合格すれば、高校受験で高得点を取れるのかといえば、そうではありません。英検の合格最低ラインは6割~7割。英検そのものが高得点を取らなくても合格できるのです。
かつて、中1に英検2級を取得している生徒がいました。中1の英語はさぞかし退屈だろうなぁと心配していたのですが、アルファベットの書き取りから間違えたので驚いたことがあります。ちなみに英検2級のレベルは高校卒業程度、つまり大学入試レベルです。その生徒は「読む・聞く」能力はそれなりでも、「書く」能力が全く2級レベルではなかったということです。受験では「書く」能力が最も重要になりますから、これでは受験で使えません。
こんなことが度々あって、私は英検の合格がそのまま受験で通用するものではないと思っています。出題形式も違えば、合格点も違います。しかし、だからといって、英検の勉強自体を否定しているわけではありません。受験でも生かせる勉強をすればいいのです。そのためには、次の2つが大事だと思います。
- 高得点(ほぼ満点)で合格すること
- 単語や英文は書けるように覚えること
中学受験に英語は関係ないのですから、小学生から無理して英検の勉強をする必要はありません。中学生からでも遅くないでしょう。自分の学年の1つ上くらいの級を目標に、じっくりと丁寧に勉強することの方がずっと効率的だと思います。
最後に今月から2020年度生の募集を始めます。1月11日(土)が第1回入塾テストとなります。新年度の時間割など、詳細は当サイトにてご確認下さい。
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